レビュー一覧

スタンプ対象の作品だったので、まとめて購入しました。３巻で泣きました。女将さんの記憶が戻って、宿から出ていくシーンの描写が、ドラマみたいで感動的でした。

１巻だけ読みました。こういう設定が好きなのもあって、大抵は１巻でまんまと乗せられ続きを読むことになるのですが、今回はまったく惹かれませんでした。最終的に女将と案内人の関係がメインになるようですが、道中となるお客さん達の物語に魅力を感じません。泣かせようとしてるのはわかるけど、王道というよりはありきたりで浅い。少女の姿の女将という設定なのに、絵柄のせいかただの背の小さい陰気でだらしない女に見えるのも残念。

１〜２巻は宿に訪れたお客さんたちのお話で、３巻はおかみさんの過去のお話になっています。結末の切なさには泣けます。

ドラマを見ているようで、面白かったです。絵も好きです。予想をはるかに上回る結末で、これはオススメです。

雰囲気はありますが１話、１話が浅く、感動っというとこまで行きません。鵺の絵師を薄めたような構成。

一つ一つの物語を読み進めると、全体がわかって来ます。三巻の途中があまりに悲しすぎ、思わず「そうきたか〜(泣)」と叫んでしまいました。でも、終わりは「これも一つの幸せか」と思えました。切ない終わり方ですが、不思議と胸がスッとしました。完璧なハッピーエンドを望む方には向かないですが、私的には満足です。

女将さんの無表情な中でも、動いてる感情なんかが言葉からなのか絵からなのかじんわりと伝わってくる。そんな感じがたまらなく、世界に引き込まれます。探し物見つけにくる方達のキャラクターも凄く素敵です。

デビュー作の短編集があまりにもクオリティの高いものだったので、ちょっと辛口になっちゃいますが…今市子さんを彷彿させる面白い設定の作品でした。絵もストーリー作りもとても上手な作家さんですよね。個人的な希望としては「現世に思いを残した死者が来る宿」という種あかしがけっこう早い段階で出てきてしまったので、もうちょっと後出しにして3巻分くらいは宿泊客たちの人生模様を描いて、宿や女将に対してのミステリアスな感じを深く出して欲しかったなあ。3巻がちょっと駆け足展開だったせいか、女将と案内人の関係を知った時の「ああ、そうだったのか」感がちょっぴり弱くて、良い作品名だけに残念でした。他の方も書かれていますが、あの番頭さんの正体も気になりますね…　あれだけ全てを見通しているということは、やはり「神」や「仏」に近い存在なんでしょうね。

女将、案内人、旅館で働く人達‥全てが謎めいた始まり‥だけど、じわじわと明らかになる展開にどんどん引き込まれていきます。

1巻の頃は話に当たり外れはあるもののなかなか面白かったのですが、最終巻はどこかでみたようなストーリー展開ばかりで、穂積さんならではのオリジナリティーは感じませんでした。元犯罪者の彼が、彼女と幸せになるために最後にまた殺人を決意する…など、心理展開に納得がいかず、感動できませんでした。穂積さんの絵柄が好きです。お話作りも頑張ってほしいです。