レビュー一覧

作者買いです。今回も情報量が多いのにスッキリ見易い画面、ちょっとしたくすぐりの存在など、楽しませて頂きました。記憶喪失に身分差、夫婦間コミュニケーション不全やら、定番の障害がてんこ盛りの話ですが、ナイスアシストが入ります。あの「暴言」には、溜飲が下がる思いでした。（え、そんなんで許しちゃうの？）と言いたくなるお話も多い中、読者を代弁してくれます。あのシーンの為に評価の星を増やしました。それにしても、終始人格者っぽく描かれるヒーロー父ですが、何で後妻を放置したのか…これまたよくある謎ですね。遺産配分は好みが分かれる所だと思いますが、ヒロインの優位を完全に示したという点で、私はアリだと思います。義母は悔しがれば良いよ〜。

「もう、いいんだよ」という一言の解釈の違いが、夫婦間に大きな亀裂を生みます。確かに、どうとでも取れる言葉です。どうも男性は女性が悲しみ、泣く姿を目の前にした時、どうしていいのかわからなくなるらしいです。不甲斐ない自分を責め、慰めようとするけど、出てきた言葉は言葉足らず。当然、妻は夫を冷たい人だと勘違いする。この旦那さんも、流産で子供を失った悲しみを奥さんと分け合い、支え合おうとせずに仕事に逃げ、姑にいじめられているのがわかっていて奥さんを助けない、という最悪の行動を取ってしまった。私事で恐縮ですが、自分の経験と似ていて、どちらの気持ちもよくわかりました。人生に大波は無いに越したことはないけど、大波を乗り越えて手にした夫婦の絆は強くなります。自分を隠し、表面だけ見ていた元の夫婦から、自分をさらけ出し、相手の内面を思いやれる新しい夫婦になった2人は、生まれてくる子供と共に幸せな家庭を築けると思います。

ドキドキしながら、読んでしまいました。この、作家さん、絵が上手い！引き込まれました。

記憶喪失、遺産、離婚と複雑なお話を素敵な絵でまとめられていて、変に引っ掛かることなく読めました。特にサイモンがいいキャラで、彼がフィンに放った言葉は暴言でもなんでもなく、アリーへの想いを言葉と態度で示さなかった結果を突き付けただけです。黒川先生もあとがきで書かれていた「ドアマットヒーロー」は確かに珍しい。ハーレクインヒロインは「そんなあっさりと許すの？」という流れが多いので、ちゃんと反撃されてヘコむヒーローのお話がもっと読んでみたいものです（笑）

作者買いです！いつ読んでも絵がキレイで話の進みかたが面白いです。ヒーローが記憶喪失のせいか主役っぽいなと読んでいたら、後書きでヒーローのイメージを○ー○○で作ったと書いてあって、成る程納得！となりました。

記憶喪失ものは、あまり好きではないのですが、これは、よかったですね。　気持ちの表現が細かく丁寧に書かれてて、思わず、のめり込んで読んでました。絵も綺麗です。

良かったですよ！ヒーローもヒロインも好感が持てますし、とにかく絵がキレイで魅入ってしまいました！おだやかな気持ちで読めますし、読後感は爽やかですが、ただ、腹の立つキャラクターがいないぶん、物足りないという人はいるかもです。私は大満足の星5つです！無期限にアップグレードしました。

最初はヒロイン可哀想目線で読んでましたが、読み進めるうち、これってより可哀想なのはヒーローじゃないかと思うように。作者あとがきでもそんな感じで触れてらっしゃってて同意。話に出てくる義母のヒロインに対する酷い言動がひとこまでもあったら、また違ったのかな。とはいえ、ストーリーには大満足です。

絵が綺麗で引き込まれそうです。ヒロインヒーローに対して怒るのも無理ない。それでも譲歩して協力しているヒロインは心が広い。ヒーローが記憶喪失の中見つけた自分の記憶は綺麗な思い出ばかりじゃなかった。これはヒーロー、ヒロイン、悪役の義母と言う役割がきっちり分かれてるので読みやすいです。

いい作品です！妻が離婚を要求して逃げた、実は妊娠していた。でも、夫は子供を望んでいないと思っているから秘密にしていて…。ってよくあるパターンだけど、この作品は夫の記憶喪失がエッセンスになっている。これ、思い出した時をどう描くんだろうと気になった。それにヒロインが負けてない！記憶喪失のヒーローに振り回されない。ヒーローも自分が何をしてこれ程拒絶されるのか悩みながら歩み寄ろうとする。記憶を取り戻すきっかけはヒロインを助けてくれていた上司の暴言だけど、最高のトドメだった！そして、イジワルな義母に対してヒロインの心づかいがステキだった。こういう部分って、そういうイジワルをされていた…で終わって、原因の一つなのにそれからどうした！ってモヤッとするけど、そうかぁ〜そうしたかぁ〜って、ちょつとホッコリしました。