レビュー一覧

よかったです。最後は涙が思わず零れました。好きになる事に、意味はなく、人は一瞬で恋に落ちるのですね。大人が読んでも味わい深い話でした。

晶が可愛すぎて、つらくなってしまった。

巻末のすごろくが難易度高すぎます。

「水と銀」より前の話。すでにこの恋の結末を知っている読者にとって、終わりの予感を感じながら付き合ってゆく2人のやり取りがとても切ないです。色んな形の恋愛がありますが、相手に縋り付くわけでもなく、激しく罵るでもなく、悲嘆に明けくれるでもなく、凛とした佇まいさながらに静かに幕引きをする様は、野生の動物が自分の生死を賭けて日々を生き抜いている、その一瞬の生に遭遇し、かいま見た美しさのような感動があります。ささいなきっかけで恋が始まり、心の赴くままに誰かに惹かれ、ひとつの恋が終わっていく様を静かに受け入れる潔さとそれを惜しむ哀しさ、罪悪感。純粋な恋だからこそ、読者の心に余韻を残すのだと思います。良作です。ぜひ読んでみてください。

あきらが可愛すぎてつらくなってしまった、の意味がわかりました。たしかに！女としてはテツオをちょっと許せません。でもあきらが好きだから☆5！

5巻は号泣しました。凄いな〜、恋愛のどうしようもない気持ちがとても丁寧に描かれています。賢くて美しくて分別があり、青木のために行動し、青木を一途に想うアキラは選ばれず、一人で映画館にも行けないような甘ったれで我儘ででもとにかくニコニコしてて浅はかに可愛らしいハナミが選ばれると言う…。現実もこんな感じだもんな〜〜。同性（そして内面をのぞかせてもらっている読者）から見ると、アキラと言う女性の繊細な可愛らしさがよく分かるんだけど、現実の男には分からないんだろ〜な〜。「一人でご飯食べれなーい」とか言ってる女を「可愛い」と思う男が大多数な気がする…。大黒摩季の「夏が来る」の、「選ばれるの結局、何もできないお嬢様」「残されるのは結局、何でも知ってる女王様」ってフレーズを思い出しました。ハナミとアキラのことですか…。アキラには幸せになってほしいです…。

「水の色銀の月」の前日譚。なので「夏の前日」。もう、この作品は晶の魅力だけで★４なのですが・・・。どうにも女の私にははなみの魅力がまったく理解できず。しかして大人な晶は本当に美しく、ただただ美しく・・・。若いテツオにははなみがまぶしかったんだなあ。うん。すでにアラフォーの私には、この作品は名作だと思いつつも、晶のことを思うとどうにもくやしい気持ちになるのです。晶よ、幸せになってくれ・・・。

この作品自体はすごくいいし、何よりヒロインの晶がとてつもなく魅力的なわけですが、もともとこの作品より先行して描かれた作者の他作品の前日譚としてこの作品が描かれているため（だから『夏の「前日」』というタイトル）、二人の結末も最初っからわかっていたうえで読んだので本当にずっと切なかったです。

時代は昭和が舞台かなと思いました。ありきたりな男女の話です。ヒロインの晶という女性がただただ美しいです。トーンを一切廃した絵も生々しくていいです。上手い作家さんだと思いました。夏にまた読みに来ます。

フランス文学を昭和の香りのするマンガした作品ですよね。もう若いつばめの画家に良いように踏み台にされちゃう大人の女、良い女だけに切ない。年下の男はずるく、自分の心と身体に正直です。こういう男は永遠に大人に成れず常に若く新しい女になびいて行って、画家としては大成しちゃうのだろうな。あきらがかわいそうだなんて思ってはイケない。彼女はきっとすべてわかっていたと思うから。大人の女の意地を見せてあげよう。